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貧
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まづ
ふりがな文庫
“
貧
(
まづ
)” の例文
見榮坊
(
みえばう
)
!
世
(
よ
)
には
見榮
(
みえ
)
で
女
(
をんな
)
に
物
(
もの
)
を
與
(
や
)
つたり、
與
(
や
)
らなかつたりする
者
(
もの
)
が
澤山
(
たくさん
)
ある。
僕
(
ぼく
)
は
心
(
こゝろ
)
から
此
(
この
)
貧
(
まづ
)
しい
贈物
(
おくりもの
)
を
我愛
(
わがあい
)
する
田舍娘
(
ゐなかむすめ
)
に
呈上
(
ていじやう
)
する!
湯ヶ原より
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
凡
(
す
)
べて
神聖
(
しんせい
)
な
物
(
もの
)
の
終
(
はて
)
は
悦
(
よろこび
)
に
在
(
あ
)
る。われらが
主
(
しゆ
)
の
君
(
きみ
)
はこの
紅
(
あか
)
い
茨
(
いばら
)
の
上
(
うへ
)
に、このわが
口
(
くち
)
に、わが
貧
(
まづ
)
しい
言葉
(
ことば
)
にも
宿
(
やど
)
つていらせられる。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
却
(
かへつ
)
て説淺草福井町に
駕籠舁
(
かごかき
)
を渡世として一人は權三といひ一人は助十とよび二人同長屋に居て
貧
(
まづ
)
しき
暮
(
くら
)
しなれども正直ものといはれ妻子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その
貧
(
まづ
)
しさには決して
堪
(
た
)
へられません。私達はもう少し
人間
(
にんげん
)
らしく生きなければなりません。今にもうすぐ私達の一生にも
冬
(
ふゆ
)
がまゐります。
冬を迎へようとして
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
貧
(
まづ
)
しい
店前
(
みせさき
)
には
※
(
おほがめ
)
の
甲
(
かふ
)
、
鰐
(
わに
)
の
剥製
(
はくせい
)
、
不恰好
(
ぶかっかう
)
な
魚
(
うを
)
の
皮
(
かは
)
を
吊
(
つる
)
して、
周圍
(
まはり
)
の
棚
(
たな
)
には
空箱
(
からばこ
)
、
緑色
(
りょくしょく
)
の
土
(
つち
)
の
壺
(
つぼ
)
、
及
(
およ
)
び
膀胱
(
ばうくわう
)
、
黴
(
か
)
びた
種子
(
たね
)
、
使
(
つか
)
ひ
殘
(
のこ
)
りの
結繩
(
ゆはへなは
)
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
▼ もっと見る
しかし
汽車
(
きしや
)
はその
時分
(
じぶん
)
には、もう
安安
(
やすやす
)
と
隧道
(
トンネル
)
を
辷
(
すべ
)
りぬけて、
枯草
(
かれくさ
)
の
山
(
やま
)
と
山
(
やま
)
との
間
(
あひだ
)
に
挾
(
はさ
)
まれた、
或
(
ある
)
貧
(
まづ
)
しい
町
(
まち
)
はづれの
踏切
(
ふみき
)
りに
通
(
とほ
)
りかかつてゐた。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
けさも
貧
(
まづ
)
しい
病詩人
(
びやうしじん
)
がほれぼれとそれをきいてゐました。
他
(
ほか
)
のものの
跫音
(
あしをと
)
がすると、ぴつたり
止
(
や
)
むので、
誰
(
だれ
)
もそれを
聽
(
き
)
いたものはありません。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
自分ながら自分の藝術の
貧
(
まづ
)
しいのが他になる、
憐
(
あわれ
)
に
對
(
たい
)
してまた自分に對して
妄
(
なやみ
)
と
不平
(
ふへい
)
が起る。氣が
惓
(
う
)
ンずる、
悶々
(
もだ/\
)
する、何を聞いても見ても
味氣
(
あじき
)
ない。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
ガメノシユブタケ(藻の一種)の毛根を幽かに顫はせ、
然
(
しか
)
るのち、ちゆうまえんだの菜園を一
周囘
(
めぐり
)
して
貧
(
まづ
)
しい
六騎
(
ロツキユ
)
の
厨裏
(
くりやうら
)
に濁つた澱みをつくるのであつた。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
彼
(
かれ
)
は
決
(
けつ
)
して
他人
(
たにん
)
と
爭鬪
(
さうとう
)
を
惹
(
ひ
)
き
起
(
おこ
)
した
例
(
ためし
)
もなく、
寧
(
むし
)
ろ
極
(
きは
)
めて
平穩
(
へいをん
)
な
態度
(
たいど
)
を
保
(
たも
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
唯
(
たゞ
)
彼等
(
かれら
)
のやうな
貧
(
まづ
)
しい
生活
(
せいくわつ
)
の
者
(
もの
)
は
相互
(
さうご
)
に
猜忌
(
さいぎ
)
と
嫉妬
(
しつと
)
との
目
(
め
)
を
峙
(
そばだ
)
てゝ
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
其所
(
そこ
)
には
高
(
たか
)
さ二
尺
(
しやく
)
幅
(
はゞ
)
一
尺
(
しやく
)
程
(
ほど
)
の
木
(
き
)
の
枠
(
わく
)
の
中
(
なか
)
に、
銅鑼
(
どら
)
の
樣
(
やう
)
な
形
(
かたち
)
をした、
銅鑼
(
どら
)
よりも、ずつと
重
(
おも
)
くて
厚
(
あつ
)
さうなものが
懸
(
かゝ
)
つてゐた。
色
(
いろ
)
は
蒼黒
(
あをぐろ
)
く
貧
(
まづ
)
しい
灯
(
ひ
)
に
照
(
て
)
らされてゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
言道
(
ときみち
)
もやはり、
曙覽
(
あけみ
)
同樣
(
どうよう
)
の
貧
(
まづ
)
しい
暮
(
くら
)
しをしてゐました。けれどもそれについて
普通
(
ふつう
)
の
人
(
ひと
)
でありませんから、
大
(
たい
)
して
氣
(
き
)
にかけたりあせつたりはしてゐなかつたのです。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
鮑叔
(
はうしゆく
)
、
我
(
われ
)
を
以
(
もつ
)
て
貪
(
たん
)
と
爲
(
な
)
さず、
我
(
わ
)
が
貧
(
まづ
)
しきを
知
(
し
)
れば
也
(
なり
)
。
吾
(
われ
)
嘗
(
かつ
)
て
鮑叔
(
はうしゆく
)
の
爲
(
た
)
めに
事
(
こと
)
を
謀
(
はか
)
り、
而
(
しかう
)
して
更
(
さら
)
に
窮困
(
きうこん
)
す。
鮑叔
(
はうしゆく
)
、
我
(
われ
)
を
以
(
もつ
)
て
愚
(
ぐ
)
と
爲
(
な
)
さず、
時
(
とき
)
に
利
(
り
)
と
不利
(
ふり
)
と
有
(
あ
)
るを
知
(
し
)
れば
也
(
なり
)
。
国訳史記列伝:02 管晏列伝第二
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
固
(
もと
)
より
以前
(
いぜん
)
から、
友造
(
ともざう
)
の
家
(
いへ
)
は、
土地
(
とち
)
でも、
場末
(
ばすゑ
)
の、
町
(
まち
)
はづれの、
舊
(
もと
)
の
足輕町
(
あしがるまち
)
の
破
(
やぶ
)
れ
長屋
(
ながや
)
に、
家族
(
かぞく
)
が
大勢
(
おほぜい
)
で、かびた、
濕
(
しめ
)
つた、じと/\した
貧
(
まづ
)
しい
暮
(
くら
)
しで
居
(
ゐ
)
たのであるから
月夜車
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
貧
(
まづ
)
し氣な樣子の中に、たつた一人取り殘された十八になるお美乃は哀れ深くも美しい姿です。
銭形平次捕物控:120 六軒長屋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
(
掘
(
ほ
)
る処
図
(
づ
)
には
人数
(
にんず
)
を略してゑがけり)右は
大家
(
たいか
)
の事をいふ、小家の
貧
(
まづ
)
しきは
掘夫
(
ほりて
)
をやとふべきも
費
(
つひえ
)
あれば男女をいはず一家雪をほる。吾里にかぎらず雪ふかき処は
皆
(
みな
)
然
(
しか
)
なり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
それは彼の
足
(
あし
)
を止めたところが
郊外
(
かうぐわい
)
にあつたからで、そこは平野神社から銀閣寺へ
行
(
い
)
く
途中
(
とちう
)
に
見
(
み
)
える衣笠山の
夷
(
なだら
)
かな姿が
直
(
す
)
ぐ
簷
(
のき
)
の下から望まれるやうな場所にある、
貧
(
まづ
)
しい家であつた。
閾
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
わがもてるものは
貧
(
まづ
)
しとおもへども
狂人
(
きやうじん
)
守
(
も
)
りてこの世は
経
(
へ
)
なむありのまにまに
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
道子
(
みちこ
)
はもと
南千住
(
みなみせんぢゆ
)
の
裏長屋
(
うらながや
)
に
貧
(
まづ
)
しい
暮
(
くら
)
しをしてゐた
大工
(
だいく
)
の
娘
(
むすめ
)
である。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
三
貧
(
まづ
)
しけれども
餓
(
う
)
ゑず。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
貧
(
まづ
)
しい
子供
(
こども
)
たちよ。
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
家
(
いへ
)
貧
(
まづ
)
し、
友
(
とも
)
尠
(
すくな
)
し
寡婦の除夜
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
事ともせず
日々
(
ひゞ
)
加古川の
渡守
(
わたしもり
)
して
貧
(
まづ
)
しき中にも母に孝養怠らざりし其内老母は風の心地とて
臥
(
ふし
)
ければ兵助は
家業
(
かげふ
)
を
休
(
やす
)
み母の
傍
(
かたは
)
らを
離
(
はなれ
)
ず藥用も手を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
タツ! タツ! タツ! あゝあの
音
(
おと
)
を
形容
(
けいよう
)
するのはむづかしい、
何
(
なん
)
といふ
文字
(
もんじ
)
の
貧
(
まづ
)
しい
事
(
こと
)
であらう、あれあんなに
優
(
やさ
)
しい
微妙
(
びめう
)
な
音
(
おと
)
をたてゝゐるのに……。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
主人
(
しゆじん
)
の
細君
(
さいくん
)
の
説明
(
せつめい
)
によると、
此
(
この
)
織屋
(
おりや
)
の
住
(
す
)
んでゐる
村
(
むら
)
は
燒石
(
やけいし
)
ばかりで、
米
(
こめ
)
も
粟
(
あは
)
も
収
(
と
)
れないから、
已
(
やむ
)
を
得
(
え
)
ず
桑
(
くは
)
を
植
(
う
)
ゑて
蠶
(
かひこ
)
を
飼
(
か
)
ふんださうであるが、
餘程
(
よほど
)
貧
(
まづ
)
しい
所
(
ところ
)
と
見
(
み
)
えて
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
それが
貧
(
まづ
)
しい
生活
(
せいくわつ
)
の
人人
(
ひと/″\
)
のみは
恁
(
か
)
うして
甘
(
あま
)
んじて
居
(
ゐ
)
ることを
餘儀
(
よぎ
)
なくされつゝあるのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ヂュリ
内實
(
なかみ
)
の十
分
(
ぶん
)
な
思想
(
しさう
)
は、
言葉
(
ことば
)
の
花
(
はな
)
で
飾
(
かざ
)
るには
及
(
およ
)
ばぬ。
算
(
かぞ
)
へらるゝ
身代
(
しんだい
)
は
貧
(
まづ
)
しいのぢゃ。
妾
(
わし
)
の
戀
(
こひ
)
は、
分量
(
ぶんりゃう
)
が
大
(
おほ
)
きう/\なったゆゑに、
今
(
いま
)
は
其
(
その
)
半分
(
はんぶん
)
をも
計算
(
かんぢゃう
)
することが
出來
(
でき
)
ぬわいの。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
兄
(
あに
)
の
元太郎
(
もとたらう
)
は
至極
(
しごく
)
實體
(
じつてい
)
で、
農業
(
のうげふ
)
に
出精
(
しゆつせい
)
し、
兩親
(
りやうしん
)
へ
孝行
(
かうかう
)
を
盡
(
つく
)
し、
貧
(
まづ
)
しい
中
(
なか
)
にもよく
齊眉
(
かしづ
)
き、
人
(
ひと
)
づきあひは
義理堅
(
ぎりがた
)
くて、
村
(
むら
)
の
譽
(
ほめ
)
ものなのであるが、
其
(
そ
)
の
次男
(
じなん
)
の
小助
(
こすけ
)
は
生
(
うま
)
れついたのらくらもの。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
貧
(
まづ
)
し氣な調度の中に、二枚
屏風
(
びやうぶ
)
を逆樣にして、お君の死體は寢かしてありました。枕許には手習机を据ゑて、引つきりなしに香を
捻
(
ひね
)
つてゐる五十男は、お君の父親で清水屋の亭主の市兵衞でせう。
銭形平次捕物控:211 遠眼鏡の殿様
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
山のべにひそむがごとき
切支丹
(
きりしたん
)
の
貧
(
まづ
)
しき村もわれは見たりき
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
こゝに
鍛冶
(
かぢ
)
の兄弟あり、ひとりの母を
養
(
やしな
)
ふ、家
最
(
もつとも
)
貧
(
まづ
)
し。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
のろのろと
枝
(
え
)
に
下
(
さが
)
るなまけもの、あるは、
貧
(
まづ
)
しく
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
三
貧
(
まづ
)
しけれども
飢
(
う
)
ゑず
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
家
(
いへ
)
貧
(
まづ
)
し、
友
(
とも
)
尠
(
すくな
)
し
寡婦の除夜
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
持
(
もち
)
貧
(
まづし
)
き上に
貧
(
まづ
)
しくならん今の中に江戸に出て五六年も
稼
(
かせぎ
)
なば能き事も有べしと思ひ或日叔母女房に向ひ此事を
直談
(
ぢきだん
)
に及びければ大いに
驚
(
おどろ
)
き是は思ひ
掛
(
かけ
)
なき事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
二
年
(
ねん
)
三
年
(
ねん
)
は
夢
(
ゆめ
)
の
間
(
ま
)
に
過
(
す
)
ぎ、
未亡人
(
びぼうじん
)
の
操行
(
さうかう
)
に
關
(
くわん
)
して
誰一人
(
たれひとり
)
陰口
(
かげぐち
)
を
利
(
き
)
く
者
(
もの
)
もなかつた。
貧
(
まづ
)
しくはあつたけれど
彼女
(
かのぢよ
)
の
家柄
(
いへがら
)
もよかつたので、
多少
(
たせう
)
の
尊敬
(
そんけい
)
の
心持
(
こゝろも
)
ちも
加
(
くは
)
へて
人々
(
ひと/″\
)
は
彼女
(
かのぢよ
)
を
信用
(
しんよう
)
した。
悔
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
ダヌンチオの主人公は、みんな
金
(
かね
)
に不自由のない男だから、
贅沢
(
ぜいたく
)
の
結果
(
けつくわ
)
あゝ云ふ
悪戯
(
いたづら
)
をしても無理とは思へないが、「煤烟」の主人公に至つては、そんな余地のない程に
貧
(
まづ
)
しい人である。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
(
その
)
貧
(
まづ
)
しさを
見
(
み
)
るまゝに、
思
(
おも
)
はず
獨語
(
ひとりご
)
って、
此
(
この
)
マンチュアで
毒
(
どく
)
を
賣
(
う
)
れば、
直
(
すぐ
)
にも
命
(
いのち
)
を
取
(
と
)
らるれども、
若
(
も
)
しも
毒
(
どく
)
が
欲
(
ほ
)
しければ
賣
(
う
)
りさうなのは
此奴
(
こいつ
)
め、と
思
(
おも
)
うたが、
今日
(
けふ
)
ある
知
(
し
)
らせであったまで。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
それは
勘次
(
かんじ
)
は二三の
者
(
もの
)
と
共
(
とも
)
に
巡査
(
じゆんさ
)
の
注意人物
(
ちういじんぶつ
)
であつたからである。
然
(
しか
)
し
彼
(
かれ
)
の
貧
(
まづ
)
しい
建物
(
たてもの
)
の
何處
(
どこ
)
にも
隱匿
(
いんとく
)
される
餘地
(
よち
)
を
發見
(
はつけん
)
することが
出來
(
でき
)
なかつた。
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
は
勘次
(
かんじ
)
が
餘所
(
よそ
)
へ
運
(
はこ
)
んだ
後
(
あと
)
なのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
読者
(
どくしや
)
知
(
し
)
るや、
弴
(
とん
)
さんと
芥川
(
あくたがは
)
(
故
(
こ
)
……あゝ、
面影
(
おもかげ
)
が
目
(
め
)
に
見
(
み
)
える)さんが、
然
(
しか
)
も
今年
(
ことし
)
五
月
(
ぐわつ
)
、
東北
(
とうほく
)
を
旅
(
たび
)
した
時
(
とき
)
、
海
(
うみ
)
を
渡
(
わた
)
つて、
函館
(
はこだて
)
の
貧
(
まづ
)
しい
洋食店
(
やうしよくてん
)
で、
弴
(
とん
)
さんが、オムレツを
啣
(
ふく
)
んで、あゝ、うまい、と
嘆
(
たん
)
じ
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こゝに
鍛冶
(
かぢ
)
の兄弟あり、ひとりの母を
養
(
やしな
)
ふ、家
最
(
もつとも
)
貧
(
まづ
)
し。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
貧
(
まづ
)
しきは
浄
(
きよ
)
らかに窻ひらきて。
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“貧”の意味
《名詞》
(ひん) 貧しいこと。貧乏。
(ひん) 欠乏すること。不足すること。
(出典:Wiktionary)
貧
常用漢字
小5
部首:⾙
11画
“貧”を含む語句
貧乏
貧乏徳利
貧者
貧乏人
貧窮
貧弱
脳貧血
貧乏動
貧乏世帶
貧乏籤
貧苦
貧相
貧窶
貧乏臭
貧乏神
貧道
貧乏揺
貧窮者
素寒貧
貧民窟
...