“相互”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あいたがい20.0%
そうご20.0%
たがい16.7%
たがひ10.0%
さうご6.7%
あいたが6.7%
あひたがひ6.7%
おたがい6.7%
あいご3.3%
かたみ3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一身独立して一家独立し、一家独立して一国独立し、一国独立して天下も独立すべし。士農工商、相互あいたがいにその自由独立を妨ぐべからず。
中津留別の書 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
西洋人はともすると、東洋人はおんを知らないという。また我々とても相互そうごに、彼奴きゃつは恩を知らぬやつだといって悪口あっこうする。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
元園町もとぞのちょうでも相当の商売があって、わたしも度々たびたび買ったことがある。ところが、このおでん屋は私の父にうと相互たがいに挨拶する。
思い出草 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
貫一は帽を打着て行過ぎんとするきはに、ふと目鞘めざやの走りて、館のまらうどなる貴婦人を一べつせり。端無はしなくも相互たがひおもては合へり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
彼等かれらのやうなひく階級かいきふあひだでも相互さうご交誼かうぎすこしでもやぶらないやうにするのには、其處そこにはかならそれたいして金錢きんせん若干じやくかん犧牲ぎせいきようされねばならぬ。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
全体性格の骨子ともいうべきものは信実でありまして、この信実が無ければ相互あいたがいの間に信用の存する余地はありません。
国民教育の複本位 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
しかるに今汝の中には生者しやうじや敬ひをやむる時なく、一の垣一の濠に圍まるゝもの相互あひたがひに噛むことをなす 八二—八四
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「ははははは。怒っても駄目だ。お前の嘘はわたしが知っている。お前もの娘も相互おたがいに惚れ合っている。どうして二度と逢わずに居られるものか。ははははは。」
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
猛虎も動物園に入れば糞豚ふんとんの隣りに居を占め、鴻雁こうがんも鳥屋に生擒いけどらるれば雛鶏すうけいまないたおなじゅうす。庸人ようじん相互あいごする以上はくだって庸猫ようびょうと化せざるべからず。庸猫たらんとすれば鼠をらざるべからず。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼と信仰の間のえにし聖盤サクロフォンテのほとりに結ばれ、かれらかしこにて相互かたみの救ひをその聘物おくりものとなしゝ後 六一—六三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)