“元園町”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もとぞのちょう69.2%
もとぞのちやう30.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
元園町もとぞのちょう一丁目十九番地の角店かどみせで、その地続きが元は徳川幕府の薬園、後には調練場となっていたので、若い侍などが大勢集って来る。
二階から (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
この人或日の夕元園町もとぞのちょうなる小波先生の邸宅に文学研究会あり木曜日の夜湖山こざん葵山きざん南岳なんがく新兵衛しんべえなんぞ呼ぶ門人多く相集まれば君も行きて見ずやとてわれを伴ひ行きぬ。
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
巖谷氏いはやし住所ぢうしよころ麹町かうぢまち元園町もとぞのちやうであつた。が麹町かうぢまちにも、高輪たかなわにも、千住せんぢゆにも、つこと多時たじにして、以上いじやう返電へんでんがこない。今時いまどきとは時代じだいちがふ。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
きよしさんのうちゆづるさんにも頼んで一緒に行つて貰つたのです。麹町の通りであがなはれたまりしげるの手へ渡されたのです。しげるは嬉しさに元園町もとぞのちやうの辺りではまりを上へ放り上げながら歩いて居たのです。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)