“元結”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もとゆい62.5%
もとゆひ18.8%
もっとい10.0%
もとい5.0%
もつとゐ1.3%
もッとい1.3%
モトユイ1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
藤左衛門は幾度となく、駕籠のうしろや天井へ頭をぶっつけた。白鉢巻はしているものの元結もとゆいねて、髪はざんばらに解けかけている。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うきかざりのべにをしろいこそらぬものあらがみ島田しまだ元結もとゆひすぢきつてはなせし姿すがたいろこのむものにはまただんとたヽえてむこにゆかんよめにとらん
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
名は知りませんが、去年の暮にも一度来て、村の土産みやげにするのだと云って油や元結もっといなぞを買って行ったことがあります。
半七捕物帳:28 雪達磨 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
とも知らず、この朝、とうの日野俊基としもとは、元結もといを解いて、菊王に髪を結わせていた。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
元結もつとゐよりだの、早附木はやつけぎはこ内職ないしよくにするものなんぞが、目貫めぬきまち往帰ゆきかへりには、是非ぜひ母様おつかさんはしとほらなければならないので、百人と二百人づゝ朝晩あさばんにぎや人通ひとどほりがある。
化鳥 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
髪のいと黒くてつややかなるを、元結もッといかけて背に長く結びて懸けつ。大口の腰に垂れて、舞う時なびいて見ゆる、また無き風情なり。狩衣かりぎぬの袖もゆらめいたり。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「但し、ですね。日本人生糸商人、ずるい。箱の中に元結モトユイつめる。もっと悪い人、石炭、鉄つめる。そして、百斤のうち十五斤、二十斤ごまかす。もしもそれしたら、一文も払いません」