青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死―― (新字新仮名) / 長与善郎(著)
銭形平次捕物控:069 金の鯉 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
釘抜藤吉捕物覚書:03 三つの足跡 (新字新仮名) / 林不忘(著)
姫の手紙をしっかり元結にかくしこんで、有王は身軽な装立ちで都をあとにした。両親にも知人にも、誰にも知らさず、こっそり出発したのである。
現代語訳 平家物語:03 第三巻 (新字新仮名) / 作者不詳(著)
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
旧聞日本橋:03 蕎麦屋の利久 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
日和下駄:一名 東京散策記 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
武州公秘話:01 武州公秘話 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
髪は、元結が切れたらしく、乱髪になり、着物が裂け、顔も、頭も血まみれで、乱髪が、頬に、額に、血と共に、こびりついていた。深雪は、自分がそうしたと思うと、何かしら、恐ろしさを感じた。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
有王が元結から取り出した文を俊寛は大切そうにひもどいて、むさぼるように瞳をこらした。
現代語訳 平家物語:03 第三巻 (新字新仮名) / 作者不詳(著)
大菩薩峠:38 農奴の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
旧聞日本橋:24 鬼眼鏡と鉄屑ぶとり(続旧聞日本橋・その三) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
銭形平次捕物控:007 お珊文身調べ (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
武州公秘話:01 武州公秘話 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
五十八歳まで年寄役を勤続して、村の宿役人仲間での年長者と言われる彼も、白い元結で堅く髷の根を締めた時は、さすがにさわやかな、祭りの日らしい心持ちに返った。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
元結に締められた頭には力が出た。気もはっきりして来た。そばにいる勝重を相手に、いろいろ将来の身の上の話なぞまで出るのも、こうした静かな禰宜の家なればこそだ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)