“指物”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さしもの90.5%
サシモノ9.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
指金はそのころ江戸でも名うての指物さしもの職だったが、三之助は半年そこそこでとびだし、両国橋の「船辰」という船宿へころげ込んだ。
暴風雨の中 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
入口の格子を叩いたのは、顏見知りの隣り町の指物さしもの職人——といふよりは、小博奕こばくちを渡世にしてゐる、投げ節の小三郎といふ男でした。
指物サシモノ師の様な細緻な計数を土台として、其を超える芸の自在性が溢れて来たことであつた。
菊五郎の科学性 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
今出来るだけ古くだしといふことばをあさつて見ると、王朝のいだし車には深い暗示が含まれてゐるが、此は後の事として、次に思ひ浮べられるのは、旗指物サシモノの竿頭の飾りをだしと言うたことである。
髯籠の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)