“親父橋”の読み方と例文
読み方割合
おやじばし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
国への江戸土産みやげに、元結もとゆい、油、楊枝ようじたぐいを求めるなら、親父橋おやじばしまで行けと十一屋の隠居に教えられて、あの橋のたもとからよろいの渡しの方を望んで見た時。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
飲んだ帰りらしい、ほろ酔い機嫌で親父橋おやじばしまで来かかると、橋のたもとの柳のかげから一人の男が飛び出して、不意に信次郎の横っ腹を突いたので……
自分は倉造りの運送問屋のつづいた堀留ほりどめあたりを親父橋おやじばしの方へと、商家の軒下の僅かなる日陰をって歩いて行った時、あたりの景色と調和して立去るに忍びないほど心持よく
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)