“舞振”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まひぶり50.0%
まいぶり50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
……むすめ舞振まひぶりは、ることだが、たれかの男振をとこぶりは、みゝづくより苦々にが/\しい。はツはツはツはツ。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その富田とんだ屋の里栄さとえは、つて地唄の『雪』を舞つた。仏蘭西の象徴派詩人の作にあるやうな、幽婉いうゑんな、涙ぐましいこの曲の旋律は、心もち面窶おもやつれのしたをんなの姿に流れてしなやかな舞振まひぶりを見せた。
その時、みなぎる心のはりに、島田の元結もとゆいふッつと切れ、肩に崩るる緑の黒髪。水に乱れて、灯にゆらめき、畳の海はもすそに澄んで、ちりとどめぬ舞振まいぶりかな。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「いずれにしても、いまのお舞振まいぶりには、拝見のものが皆、めでたさに、瞼を熱うしたでございましょうな」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)