“男振”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おとこぶり44.8%
をとこぶり44.8%
をとこぶ6.9%
おとこぶ3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遊女おいらんは自分が薄着なことも、髪のこわれたのも気がつかずに、しみじみと情人いろの顔じゃ。やつれりゃ窶れるほど、嬉しいような男振おとこぶりじゃが、大層ひげが伸びていた。
註文帳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
紋服を着た西洋人は滑稽こつけいに見えるものである。或は滑稽に見える余り、西洋人自身の男振をとこぶりなどは滅多めつたに問題にならないものである。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それから二時間ばかり經ツて、周三はひげり、頭髪をき、薄色のサツクコートで、彼としてはみがき上げた男振をとこぶりとなツて、そゝくさいかめしい勝見家の門を出て行ツた。無論お房の家へ出掛けたので。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
屋敷も門構えで武家住居すまいのような立派な構え、したがって資産もあり、男振おとこぶりは美男子というのであるから、私の師匠はこの人に目を附けたのでした。