“黒縮緬”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くろちりめん95.2%
くろ2.4%
くろぢりめん2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黒縮緬くろちりめんの羽織に、利休茶りきゅうちゃのやわらか着衣もの、けばけばしく金のかかった帯や持物を身につけて、ぞろりと、納まり返っているではないか。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あたかもその時帳場の横で黒縮緬くろ羽織はおり、鳩鼠色の紐を結んで居たのは小歌で、貞之進は何か云いたかったが云う折でもなく、又云うことも出来ぬのでそのまゝ下足番の所へ行った。
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
界隈かいわいの小待合より溝板どぶいたづたひに女中の呼びに来るを待ち、女ども束髪に黒縮緬くろぢりめん羽織はおり、また丸髷まるまげに大嶋の小袖といふやうな風俗にて座敷へ行く。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)