“賑”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
にぎ48.2%
にぎや29.2%
にぎわ10.7%
にぎやか6.5%
にぎは2.7%
にぎわい1.2%
にぎお0.3%
すく0.2%
にい0.2%
にぎはひ0.2%
(他:4)0.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“賑”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語12.3%
文学 > 日本文学 > 日記 書簡 紀行4.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)3.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
一月上旬の夜なれば、ウンテル、デン、リンデンの酒家、茶店は猶ほ人の出入盛りにてにぎはしかりしならめど、ふつに覚えず。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
いつも賑やかな浅草は、その日も素晴らしいにぎわいで、奥山のあたりは肩摩轂撃けんまこくげき、歩きにくいほどであった。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
何の奇もない平凡な景色で、学園のある懐地からの多那川のにぎやかな展望に較べると、物の表と裏のような感じがいたします。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「これでお前さん方が来てくれて、内がにぎやかに成つただけ、私ももとから見ると余程よつぽど元気には成つたのだ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
北佐久総会とやらの式場は、つい東隣の小学校の広い運動場で、その日は小諸開闢かいびゃく以来のにぎわいと申しました位。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
み草が目的なら、もっと暖かくなって人出がにぎわう頃にもなれば千種ちぐさも萌えているし花も咲いていよう。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いらっしゃれば大概二週間位は遊興をお尽しなさって、その間は、常にひっそりしてる市中が大そうにぎやかになるんです。
忘れ形見 (新字新仮名) / 若松賤子(著)
三十一日さんじふいちにち小田原をだはら見物けんぶつ遊女屋いうぢよやのきならべてにぎやかなり。
熱海の春 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
とよせた老車夫はかぢりながらよた/\歩いて橋を渡るやいな桜花あうくわにぎはひをよそ
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
一年一度のにぎはひであると云ふ十月さいの用意に、東京の青山練兵場を半分にした程の公園が見世物小屋の普請で一杯に成つて居る。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
酸漿屋ほおずきやの店から灯がともれて、絵草紙屋、小間物みせの、夜のにしきに、くれないを織り込むにぎわいとなった。
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もとより江戸の町人職人の金儲かねもうけなれども、その一部分は間接に藩中一般のにぎわいたらざるを得ず。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
一年間のこの鳥籠の歴史はほぼこういう風の盛衰であったが、その後別に飼うて居った三、四羽のカナリヤをこの籠の中へ入れたので、忽ち病室の外がにぎおうて来た。
病牀苦語 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
一蓮寺の境内を通りかかって見ると、どうでしょう、昨日あれほどにぎおうた見世物小屋のあたりは、すっかり焼けてしまって、祭礼も臨時休業のような姿で、焼跡のまわりには、消口けしぐちを取った仕事師の連中が立ち働いている有様を見て、昨夜の火事はこんな大きなことになったのかなと、舌を捲きながら通り過ぎてしまいました。
貧困ひんこんなる者あれば、のうかたぶけて之をすくふ。
風のまにまに、ふはふはと、夏水仙のにほひ、土のにほひ、あすはマリヤのお祭の宵宮よみやにあたるにいやかさ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
永く祈らん斗満とまにぎはひ八十三老白里
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
市村の名も是より出づるなるべし。(中略)今は七月十三日十二月二十八日兩度の市のみ存せり。七月は盆供の品々を商ひ、極月は年始の飾物を商ふ。近里の人々輻輳してにぎはへる也。此の市立いちたてには禳災やくはらひと稱し、餅を賣るもの多し。
悪魔はおかしさをこらえてましてきっていましたが、今こうして、ハイカラな洋服の紳士の頭にのっかって、にざやかな大通りを通ってるうちに、非常に愉快な得意な気持ちになって、ぐっとり返りながら、逃げ出すのも忘れてしまいました。
不思議な帽子 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
当麻のムラは、此頃、一本の草、一塊ヒトクレの石すら、光りを持つほど、ニギハひ充ちて居る。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
とり挙ぐる棟梁ムネウツバリは、此家長の御心のハヤしなり。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)