『日本婦道記（にほんふどうき）：小指（こゆび）』
「今日は、そんなものを着てゆくのか」 「はい」小間使の八重は、熨斗目麻裃を取り出していた。平三郎は、ぬうと立ったまま八重の手許を見まもる、彼にはなぜ礼服を着てゆくかがわからない。 「なにか今日は、式日だったのか」 「いいえ、お式日ではござい …
著者山本周五郎
ジャンル文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出「講談雑誌」博文館、1946（昭和21）年1月
文字種別新字新仮名
読書目安時間約23分（500文字/分）
朗読目安時間約37分（300文字/分）
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