日本婦道記にほんふどうき松の花まつのはな
北向きの小窓のしたに机をすえて「松の花」という稿本に朱を入れていた佐野藤右衛門は、つかれをおぼえたとみえてふと朱筆をおき、めがねをはずして、両方の指でしずかに眼をさすりながら、庭のほうを見やった。窓のそとにはたくましい孟宗竹が十四五本、二三 …
作品に特徴的な語句
こり じょ くら せん おのれ つぎ ぐし 惘然もうぜん みさお 枕頭ちんとう つか あかり 稿本こうほん 経机きょうづくえ 箪笥たんす 肺腑はいふ うかが 空隙くうげき 燭台しょくだい 硯箱すずりばこ ぜん 良人おっと 迂濶うかつ 食禄しょくろく 題簽だいせん うなず いん おもて かぎ かげ 誦経ずきょう 規矩きく ふすま あわせ 蕭殺しょうさつ 蕭々しょうしょう 増悪ぞうあく ちり ふさ 城西じょうせい 回向えこう うわさ 嗚咽おえつ のど 婢頭はしたがしら つぶや くりや ひる とき 内客ないきゃく とぎ 今宵こよい さん がん 用人ようにん 洒脱しゃだつ 法会ほうえ ゆが しきみ 枕許まくらもと 看経かんきん 昂騰こうとう えら おきて 抽出ひきだし 左内さない 家扶かふ
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