『日本婦道記:忍緒』
はたはたと舞いよって来たちいさな蛾が、しばらく燭台のまわりで飛び迷っていたと思うと、眼にみえぬ手ではたかれでもしたようにふいと硯海に湛えた墨の上へおち、白い粉をちらしながらむざんにくるくると身もだえをした。松子は筆をとめてそれを見た、ふだん …
著者 | 山本周五郎 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 「婦人倶楽部」大日本雄辯會講談社、1943(昭和18)年2月 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約20分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約33分(300文字/分) |
作品に特徴的な語句
燈
上野
霞
甦
忍緒
氏
鬩
泪
溜息
溢
燭台
甲斐
砦
硯海
箕輪
篝火
聯想
良人
茜
著長
蒼
蛾
行蔵
詫
謎
辻
鉾
鞭
一齣
嫂
仰
伽
僭上
兜
反古
向背
呟
呻
咎
噛
囀
囁
此処
安堵
嶺
帕
庇護
微塵
怒濤
抂
撫
文
条
櫓
櫛
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