日本婦道記にほんふどうき藪の蔭やぶのかげ
「きょうここを出てゆけば、おまえにはもう安倍の家よりほかに家とよぶものはなくなるのだ、父も母もきょうだいも有ると思ってはならない」 父の図書にはそう云われた。母は涙ぐんだ眼でいつまでもじっとこちらの顔を見まもりながら、 「よほど思案に余るよ …
作品に特徴的な語句
じょ いら しとね くれ むせ 夜半よわ きざ おも ふる がに たず もう 輿入こしいれ 仔細しさい おっ 仰臥ぎょうが たたず 信濃しなの 冰雨ひさめ りん 凜烈りんれつ ところ やいば 切尖きっさき とき いたわ 動悸どうき ひる かえ くりや 厨子ずし 参詣さんけい つぶや 呵責かしゃく うめ とが そそ 商人あきんど すす あえ うわさ ささや 図書ずしょ 夕餉ゆうげ 大藪おおやぶ 太息といき 如月きさらぎ 安倍あべ とが じょう 常着つねぎ かす 怒濤どとう わずら 慇懃いんぎん 慚愧ざんき はばか 抜擢ばってき ひら こぶし くじ おお たか 昂奮こうふん 枕許まくらもと とげ わざ 模糊もこ 樹立こだち 此処ここ なみだ 湯釜ゆがま 源吾げんご 溜息ためいき あふ 瀬沼せぬま 燭台しょくだい 由紀ゆき しび しわ さかずき 眉間みけん まぶ 眸子ひとみ 破綻はたん やつ くわ みだ 緒口いとぐち ひざ 良人おっと 苦悶くもん 茣蓙ござ
題名が同じ作品
日本婦道記:糸車 (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:梅咲きぬ (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:尾花川 (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:おもかげ (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:笄堀 (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:小指 (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:忍緒 (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:萱笠 (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:墨丸 (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:二十三年 (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:春三たび (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:風鈴 (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:不断草 (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:松の花 (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:桃の井戸 (新字新仮名)山本周五郎 (著)
日本婦道記:箭竹 (新字新仮名)山本周五郎 (著)