“昂奮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうふん92.1%
かうふん4.2%
たかぶ1.6%
たかぶり0.5%
のぼ0.5%
はやり0.5%
キホ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
上の水分みくまり神社の桜も、下の山添い道の山桜も、散りぬいていた。花ビラのあやしい舞が彼の童心を夢幻と昂奮こうふんの渦にひきこむのか。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
刻々高まつて行く異常な昂奮かうふんを抑へて、窓から曉の光の忍び込むのを見た時は、全く腹の底から救はれたやうな心持になりました。
ザクザクと融けた雪が上面うはつつらだけ凍りかかつて、おびただしく歩き悪い街路を、野村は寒さも知らぬ如く、自暴やけ昂奮たかぶつた調子で歩き出した。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
こころ昂奮たかぶりが一おうしずまってから、私達わたくしたちあいだには四方八方よもやま物語ものがたりひとしきりはずみました。——
皆声を限りにお客を呼んで、素通りをしても昂奮のぼせ上る位であった。これが今では、「入らっしゃい」とも「如何様」とも何とも云わないから、何だか浅草らしくないような気がする。
翌くる日、彩色の届けられた時、姫の声ははなやいで、昂奮はやりかに響いた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
航空隊に入ると昂奮キホへる 若者のコトたゞしきは、涙ぐましも
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)