“こうふん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
昂奮42.9%
口吻33.3%
亢奮14.2%
興奮7.6%
紅粉1.0%
公憤0.2%
口脗0.2%
喉吻0.2%
黄粉0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女はその昂奮(こうふん)を笑いに紛わして来た。「みんな、行って来るぞい」その言葉を養子夫婦にも、奉公人一同にも残して置いて来た。
ある女の生涯 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
お君はよく「——だけのこと」「——という口吻(こうふん)。」それだけで切ってしまったり、受け答いに「そ」「うん」そんな云い方をした。
工場細胞 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
既に人生に疲弊したようなこの孤独な作家を急に若返らせでもさせたような、異様な亢奮(こうふん)を与えずにはおかなかったように見えた。
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
強氣の長五郎は言ふ迄もなく、弱氣で柔和な榮右衞門もすつかり興奮(こうふん)してしまつて、何をやり出すかわからない樣子だつたのです。
桃の實(み)の色の薔薇(ばら)の花、紅粉(こうふん)の粧(よそほひ)でつるつるした果物(くだもの)のやうな、桃の實(み)の色の薔薇(ばら)の花、いかにも狡(ずる)さうな薔薇(ばら)の花、吾等の齒に毒をお塗り、僞善(ぎぜん)の花よ、無言(むごん)の花よ。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
狂瀾(きょうらん)のごとき公憤(こうふん)の波はおさまって一同はぞろぞろ家へ帰った。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
しかし既に云つた如く、わたくしは只父子が奈良に遊んだことを知るのみである。茶山の口脗(こうふん)によつて考へて見れば、棭斎父子の宮島の遊は計画のみに止まつたのではないらしい。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
一椀(わん)喉吻(こうふん)潤い、二椀孤悶(こもん)を破る。三椀枯腸をさぐる。惟(おも)う文字五千巻有り。四椀軽汗を発す。平生不平の事ことごとく毛孔に向かって散ず。五椀肌骨(きこつ)清し。六椀仙霊(せんれい)に通ず。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心、岡倉覚三(著)
形は貝母(ばいも)に似て、暗緑帯紫の色、一つは咲いて花弁(はなびら)が六つ、黄粉(こうふん)を包んだ蘂(しべ)が六つ、莟(つぼみ)が一つ。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)