“くちぶり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
口吻84.3%
口振11.4%
口風2.2%
口気1.6%
口調0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
答はこれだけの極めて簡短なものであったが、その笑みを含んだ口吻(くちぶり)にも、弟子を見遣(みや)った眼の色にも、一種の慈愛が籠っていた。
二階から (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
彼女は大事なものでも保存するような口振(くちぶり)でこう答えた。健三は彼女の所置を咎(とが)めもしない代りに、賞(ほ)める気にもならなかった。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
佐藤氏は面目(めんもく)なささうな表情をして、子供のやうな内田氏の顔を見た。内田氏は内田氏で極(きま)り悪さうにもぢ/\しながら例(いつも)の慇懃(いんぎん)な口風(くちぶり)で言つた。
時に海野は面を正し、警(いまし)むるがごとき口気(くちぶり)もて
海城発電 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と云ったその言葉は極めて簡単であったが、打水の涼しげな庭の景色(けしき)を見て感謝の意を含(ふく)めたような口調(くちぶり)であった。主人はさもさも甘(うま)そうに一口啜(すす)って猪口(ちょく)を下に置き
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)