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口振
『
私が
公爵夫人になつたら』と
愛ちやんは
獨語を
云つて(
甚だ
得意な
口振ではなかつたが)『
全く
厨房には
胡椒を
置かないことにしやう、 ...
彼女は大事なものでも保存するような
口振でこう答えた。健三は彼女の所置を
咎めもしない代りに、
賞める気にもならなかった。
常には
左のみに
心も
留まらざりし
結城の
風采の
今宵は
何となく
尋常ならず
思はれて、
肩巾のありて
背のいかにも
高き
處より、
落ついて
物をいふ
重やかなる
口振り