二階からといって、眼薬をさす訳でもない。私が現在閉籠っているのは、二階の八畳と四畳の二間で、飯でも食う時のほかは滅多に下座敷などへ降りたことはない。わが家ながらあたかも間借りをしているような有様で、私の生活は殆どこの二間に限られている。で、 …
著者 | 岡本綺堂 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「木太刀」1915(大正4)年3、7、8、9月、1916(大正5)年1、4月号 |
文字種別 | 新字新仮名 |
読書目安時間 | 約30分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約50分(300文字/分) |