“陰陽”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんよう35.7%
おんよう17.9%
かげひなた17.9%
おんみょう10.7%
いんやう7.1%
おんやう3.6%
かげしなた3.6%
オンミヤウ3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
王之臣おうししん補鍋ほかもって生計を為さんとして老補鍋ろうほかと称し、牛景先ぎゅうけいせん東湖樵夫とうこしょうふと称し、各々おのおの姓をうずめ名を変じて陰陽いんよう扈従こしょうせんとす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「むろん流罪るざいじゃ。陰陽おんよういえへ生まれてこの祈りを仕損じたら、安倍の家のほろぶるは当然じゃ」と、忠通は罵るように言った。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ひかるを見ておつやさんが母と叔母の前で陰陽かげひなたをすると云つて罵しつておいでになつた日には、私は思はずヒステリーに感染したはづかしい真似をしました。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
一方また、神祇官の卜部うらべなかだちにして、陰陽おんみょう道は、知らず悟らぬうちに、古式を飜案して行っていた。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
うけたまはり候へば此廓このさとの火宅を今日しも御放おはなれ候てすゞしき方へ御根引おねびきはな珍敷めづらしき新枕にひまくら御羨敷おうらやましきは物かはことに殿にはそもじ樣はつち陰陽いんやうを起しやうやうにして一しやうやしなふを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
お針の亭主が縫殿頭ぬひのかみ山井庸仙やまゐようせん老が典薬頭、売卜の岩洲友当いはずともあて陰陽おんやう博士はかせになるといふ騒ぎ、たゞ暦日博士だけにはなれる者が無かつたと、京童きやうわらべが云つたらしい珍談が残つてゐる。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
ああやッてお勢や勇という子供が有ッても、些しも陰陽かげしなたなくしている事がお前さんにゃア解らないかエ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
即、安倍晴明によつて知られた陰陽オンミヤウ道を、補助学科としてゐる。陰陽道には、漢学風のものと、仏教風のものとがある。其為に、日本紀の解釈も、僧の畑に這入つて行はれ、仏教式の色彩が濃くなる。
古代人の思考の基礎 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)