陰陽いんやう)” の例文
うけたまはり候へば此廓このさとの火宅を今日しも御放おはなれ候てすゞしき方へ御根引おねびきはな珍敷めづらしき新枕にひまくら御羨敷おうらやましきは物かはことに殿にはそもじ樣はつち陰陽いんやうを起しやうやうにして一しやうやしなふを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そも/\越後国は北方の陰地いんちなれども一国いつこくの内陰陽いんやう前後ぜんごす。いかんとなれば天は西北にたらず、ゆゑに西北をいんとし、地は東南にたらず、ゆゑに東南をやうとす。
これも又家内の陰陽いんやう前後ぜんごして天理てんりたがふゆゑ家のほろぶるもと也。
大岡殿默止だまれなんぢには問ぬぞ其方は先名主惣左衞門が後家にありながら誰か媒妁なかうどにて九郎兵衞のつまにや成しやと申さるゝにおふかはシヤア/\としていへたれ媒酌人なかうどは御座なくと云に大岡殿大音だいおんにて大白痴たはけめ天有ば地あり乾坤けんこん和合陰陽いんやう合體がつたいして夫婦となる一夫一婦と雖も私しに結婚けつこんなすべからずしかるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)