“かげひなた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蔭日向40.0%
陰日向23.3%
陰陽16.7%
影日向10.0%
影日和3.3%
蔭日陽3.3%
陰日南3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(腰をかがめつつ、おさうるがごとくたなそこを挙げて制す)何とも相済まぬ儀じゃ。海の住居すまい難有ありがたさにれて、蔭日向かげひなた、雲の往来ゆききに、うしおの色の変ると同様。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
少なくとも打ち明けるべき場合に打ちあけるべき相手になら自分は決して陰日向かげひなたを好む男ではない。——と裕佐は思っていた。
月日の経つのは早いもので、十一年が其の間奉公に陰陽かげひなたなく、実に身をに砕いての働き、し寅に起き、一寸いっすんも油断せず身体を苦しめ、身を惜まず働きまする。
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
うなると影日向かげひなたも半公認だ。寛一君は同輩の手前具合が悪いから、三度に一度は多忙にかこつけて辞退した。伯父さんの註文と従兄の要求が相容れないには困る。
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
そしてそのために私は、つい嘘も言い、影日和かげひなたもし、最後にはとうとう、盗みまでもするようになった。
材木屋やまかわの若い者で、蔭日陽かげひなたなく働く好人物おひとよしであるがタッタ一つの病気は芝居きちがいで、しかも女形おんながたもって自任しているのが、玉にきずと云おうか、疵に玉とでも云うのか。
芝居狂冒険 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
四五輪に陰日南かげひなたある牡丹かな 梅室ばいしつ
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)