トップ
>
陰日向
>
かげひなた
ふりがな文庫
“
陰日向
(
かげひなた
)” の例文
何となく白ッぽい
林檎
(
りんご
)
の葉や、紅味を含んだ桜や、淡々しい
青桐
(
あおぎり
)
などが、校舎の白壁に映り合って、楽しい
陰日向
(
かげひなた
)
を作っている。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
少なくとも打ち明けるべき場合に打ちあけるべき相手になら自分は決して
陰日向
(
かげひなた
)
を好む男ではない。——と裕佐は思っていた。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死――
(新字新仮名)
/
長与善郎
(著)
山の姿は、その線と
陰日向
(
かげひなた
)
とばかりでなく、色彩にかけても、日が西に回るとすばらしい魔術のような不思議を現わした。
生まれいずる悩み
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
全く従順で、わしが知っている娘のなかで
陰日向
(
かげひなた
)
のない忠実さを示したものは奈世を
措
(
お
)
いて他には無かった。
面
(新字新仮名)
/
富田常雄
(著)
僕の家にしても
稀
(
たま
)
にお父さんのいない時にはお母さんは子供が泣いても知らん顔をして雑誌を読んでいる。これは決して横着でも
陰日向
(
かげひなた
)
でもない。細君当然の権利だ。
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
▼ もっと見る
目に見えて
陰日向
(
かげひなた
)
がひどくなったから越してきた日に初めてミッチリと油を絞ってやったら、不貞腐れてすぐその晩のうち、小勇は飛びだしていってしまったのだった。
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
つやにも葉子の心持ちはすぐ通じたらしく、つやはこの家のために
陰日向
(
かげひなた
)
なくせっせと働いたのだった。けれども新聞の小さな出来事一つが葉子を不安にしてしまった。
或る女:2(後編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
陰
常用漢字
中学
部首:⾩
11画
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
向
常用漢字
小3
部首:⼝
6画
“陰日”で始まる語句
陰日南