“披”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひら78.9%
ひろ8.5%
はだ5.7%
あ1.6%
はだか1.2%
ひらい0.8%
かぶ0.4%
き0.4%
さば0.4%
ひ0.4%
ひらか0.4%
ぷり0.4%
めく0.4%
ヒラ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
今日もその第一頁を披(ひら)いて眺めているうちに、雨が小ぶりになったので、再た再た読まずに、眺めただけで、書架に戻してしまった。
雨の日 (新字新仮名) / 辰野隆(著)
かく言ふ間も忙(せは)しげに我が靴を脱ぎて、其処(そこ)に直すと見れば、背負ひし風呂敷包の中結(なかゆひ)を釈きて、直行が前に上掛(うはがけ)の油紙を披(ひろ)げたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
見よ、お由の顏! 齒を喰縛つて、眼を堅く閉ぢて、ピリ/\と眼尻の筋肉が攣痙(ひきつ)けてゐる。髮は亂れたまゝ、衣服(きもの)も披(はだ)かつたまゝ……。
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
晩年の作で、ホラ、「ヴァジン・ソイル」——あれを会社へ持って行って、暇に披(あ)けて見てるが、ネズダノオフという主人公が出て来らあね。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
前下りに結んだ三尺がだらしなく、衣服(きもの)の袵(まへ)が披(はだか)つて、毛深い素脛(からツつね)が遠慮もなく現はれる。戸口に凭れてゐる娘共には勿論の事、逢ふ人毎に此方から言葉をかける。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
俺はその時官報を披(ひらい)いて見て居つた。それはあの男が見ろと云つて俺に指示した叙任欄のある箇所であつた。高井某が某省の局長となつた。
公判 (新字旧仮名) / 平出修(著)
零砕(れいさい)の事実を手繰(たぐ)り寄せれば寄せるほど、種が無尽蔵にあるように見えた時、またその無尽蔵にある種の各自(おのおの)のうちには必ず帽子を披(かぶ)らない男の姿が織り込まれているという事を発見した時
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
擬古の詩、もとより直(ただち)に抒情(じょじょう)の作とす可(べ)からずと雖(いえど)も、此(これ)是(こ)れ緇(くろき)を披(き)て香を焚(た)く仏門の人の吟ならんや。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その中にはイガ栗坊主の親爺もいるし、一尺ばかり髪を残して後ろの方に披(さば)いていた偽毛唐によく似た奴もあった。彼等は皆同じような仏頂面で目を怒らして阿Qを見た。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
さりとて無情(つれなく)は投(なげ)かへしもせねど、披(ひ)らきて讀(よ)みしや否(いな)や甚(じん)之助(すけ)が答(こた)へぶりの果敢(はか)なさに、此度(このたび)こそと書(かき)たるは、長(なが)さ尋(ひろ)にあまり思(おも)ひ筆(ふで)にあふれて、我(わ)れながら斯(か)くまでも迷(まよ)ふ物(もの)かと
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
打続きて宮が音信(たより)の必ず一週に一通来ずと謂ふこと無くて、披(ひらか)れざるに送り、送らるるに披(ひらか)かざりしも、はや算(かぞ)ふれば十通に上(のぼ)れり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「所が言葉の使ひツ披(ぷり)から察しると、其様(さう)らしくも無い、馬鹿丁寧なこと言ひ合つてるだ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
母はそこのカーテンを披(めく)つて、疊の上に日向を作つて冷吉を坐らせて、自分もそこから外を見やるやうであつた。
赤い鳥 (旧字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
然ルニ近日、コノ「選択集(センジャクシュウ)」ヲ披閲(ヒエツ)スルニ、悲嘆甚ダ深シ。名ヲ聞キシ初メハ、聖人ノ妙釈(ミョウシャク)ヲ礼(ライ)サントヨロコビ、巻ヲ披(ヒラ)クノ今ハ恨ム、念仏ゾ真宗ヲ黷(ドク)セシコトヲ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)