“上掛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うはがけ20.0%
うはが20.0%
うわが20.0%
うわがけ20.0%
かみがか20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かく言ふ間もせはしげに我が靴を脱ぎて、其処そこに直すと見れば、背負ひし風呂敷包の中結なかゆひを釈きて、直行が前に上掛うはがけの油紙をひろげたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
これらの幽遠いうゑんな周圍のなかに、影が高く立ち、積み夜具と枕に、雪白せつぱくのマルセイユ木綿の上掛うはがけが白く光つてゐた。
いつもそれへ女が腰を掛けると、その足下あしもとに男は横になっている。一枚の暖かい、鼠色ねずみいろの毛布を持って来て、それを敷物にも上掛うわがけにもするのである。そこに横になって頭を女のひざの上に載せている。
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)
うしておくれな、私も淋しくっていけないから、私のネこの上掛うわがけ四布蒲団よのぶとんを下に敷いて、私の掻巻かいまきの中へお前一緒に這入って、其の上へ五布蒲団を掛けるとあったかいから、一緒にお寝な
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
一、能楽界の内幕はかなり複雑して居つて表面からは十分にわからぬが、要するに上掛かみがかりと下掛しもがかりとの軋轢あつれきが根本的の軋轢であるらしい。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)