“硯箱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すずりばこ80.6%
すゞりばこ17.2%
あたりばこ1.1%
すずり1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
多く作るのははし、箸箱、盆、膳、重箱、硯箱すずりばこ文箱ふばこなどのたぐいであります。ここでも仕事の忠実な品は美しさをも保障しております。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
老人はしばらく台帳を眺めてゐたが、やがて、台帳を毛布の上に置き、そばの卓子の硯箱すゞりばこの筆を取つて、一金五百円也と記入した。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
「分ったら書け、今夜の詫状を。ええ、俺宛てにじゃねえ圓太宛てに、だ。それ圓太、そこの硯箱あたりばこと紙と持ってきてやれ」
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)
刑部は、硯箱すずりを取り寄せた。なしうる唯一の慰めとするように。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)