海若藍平
1889.01.04 〜 1936.03.11
著者としての作品一覧
青水仙、赤水仙(新字新仮名)
読書目安時間:約3分
うた子さんは友達に教わって、水仙の根を切り割って、赤い絵の具と青い絵の具を入れて、お庭の隅に埋めておきました。早く芽が出て、赤と青の水仙の花が咲けばいいと、毎日水をやっておりました …
読書目安時間:約3分
うた子さんは友達に教わって、水仙の根を切り割って、赤い絵の具と青い絵の具を入れて、お庭の隅に埋めておきました。早く芽が出て、赤と青の水仙の花が咲けばいいと、毎日水をやっておりました …
犬と人形(新字新仮名)
読書目安時間:約4分
東京では今度大地震と大火事がありましてたくさんのひとが死にました。死ななかったひともおうちやきものやたべものがなくなって大変に困りました。 太郎さんと花子さんは、お父様とお母様に手 …
読書目安時間:約4分
東京では今度大地震と大火事がありましてたくさんのひとが死にました。死ななかったひともおうちやきものやたべものがなくなって大変に困りました。 太郎さんと花子さんは、お父様とお母様に手 …
お菓子の大舞踏会(新字新仮名)
読書目安時間:約5分
五郎君はお菓子が好きでしようがありませんでした。御飯も何もたべずにお菓子ばかりたべているので、お父様やお母様は大層心配をして、どうかしてお菓子を食べさせぬようにしたいというので、あ …
読書目安時間:約5分
五郎君はお菓子が好きでしようがありませんでした。御飯も何もたべずにお菓子ばかりたべているので、お父様やお母様は大層心配をして、どうかしてお菓子を食べさせぬようにしたいというので、あ …
キキリツツリ(新字新仮名)
読書目安時間:約7分
露子さんは継子で、いつもお母さんからいじめられて泣いてばかりいました。 夜は毎晩おそくまで御飯のあと片付けをしたり、お使いに遣られたりしました。寝る時はまた、お台所の際の板張りの上 …
読書目安時間:約7分
露子さんは継子で、いつもお母さんからいじめられて泣いてばかりいました。 夜は毎晩おそくまで御飯のあと片付けをしたり、お使いに遣られたりしました。寝る時はまた、お台所の際の板張りの上 …
クチマネ(新字新仮名)
読書目安時間:約7分
美代子さんは綺麗な可愛らしい児でしたが、ひとの口真似をするので皆から嫌われていました。 或る日の事、美代子さんはお家の前でたった一人で羽子をついていますと、一人の支那人が反物を担い …
読書目安時間:約7分
美代子さんは綺麗な可愛らしい児でしたが、ひとの口真似をするので皆から嫌われていました。 或る日の事、美代子さんはお家の前でたった一人で羽子をついていますと、一人の支那人が反物を担い …
黒い頭(新字新仮名)
読書目安時間:約4分
ヒイラ、フウラ、ミイラよ ミイラのおべべが赤と青 そうしておかおが真黒け 四つよく似たムクロージ 五ついつまでねんねして 六つむかしの夢を見て 何千万何億年 やっとこさあと眼がさめ …
読書目安時間:約4分
ヒイラ、フウラ、ミイラよ ミイラのおべべが赤と青 そうしておかおが真黒け 四つよく似たムクロージ 五ついつまでねんねして 六つむかしの夢を見て 何千万何億年 やっとこさあと眼がさめ …
白椿(新字新仮名)
読書目安時間:約6分
ちえ子さんは可愛らしい奇麗な児でしたが、勉強がきらいで遊んでばかりいるので、学校を何べんも落第しました。そしてお父さんやお母さんに叱られる毎に、「ああ、嫌だ嫌だ。どうかして勉強しな …
読書目安時間:約6分
ちえ子さんは可愛らしい奇麗な児でしたが、勉強がきらいで遊んでばかりいるので、学校を何べんも落第しました。そしてお父さんやお母さんに叱られる毎に、「ああ、嫌だ嫌だ。どうかして勉強しな …
章魚の足(新字新仮名)
読書目安時間:約2分
凧屋の店にいろいろ並んでいる凧の中で、達磨と章魚とが喧嘩をはじめました。 「ヤイ達磨の意気地なし。貴様は鬚なんぞ生やして威張っていても、手も足も出ないじゃないか。俺なんぞ見ろ。こん …
読書目安時間:約2分
凧屋の店にいろいろ並んでいる凧の中で、達磨と章魚とが喧嘩をはじめました。 「ヤイ達磨の意気地なし。貴様は鬚なんぞ生やして威張っていても、手も足も出ないじゃないか。俺なんぞ見ろ。こん …
どろぼう猫(新字新仮名)
読書目安時間:約3分
お天気のいい日に斑猫が縁側に坐ってしきりに顔を撫で廻しておりました。この猫は鼠を一匹も捕らぬくせに泥棒猫で、近所から嫌われていましたが、「ニャーニャーゴロゴロ」とおべっかを使うのが …
読書目安時間:約3分
お天気のいい日に斑猫が縁側に坐ってしきりに顔を撫で廻しておりました。この猫は鼠を一匹も捕らぬくせに泥棒猫で、近所から嫌われていましたが、「ニャーニャーゴロゴロ」とおべっかを使うのが …
ドン(新字新仮名)
読書目安時間:約2分
たいそうあたたかくなりました。 猫が久し振りにあたたかくなったので縁側に出て見ると、縁側の鉢の中にいる金魚が五、六匹チラチラしています。これは占めた、どうかして取って食べてやろうと …
読書目安時間:約2分
たいそうあたたかくなりました。 猫が久し振りにあたたかくなったので縁側に出て見ると、縁側の鉢の中にいる金魚が五、六匹チラチラしています。これは占めた、どうかして取って食べてやろうと …
虫の生命(新字新仮名)
読書目安時間:約6分
炭焼きの勘太郎は妻も子も無い独身者で、毎日毎日奥山で炭焼竈の前に立って煙の立つのを眺めては、淋しいなあと思っておりました。 今年も勘太郎は炭焼竈に楢の木や樫の木を一パイ詰めて、火を …
読書目安時間:約6分
炭焼きの勘太郎は妻も子も無い独身者で、毎日毎日奥山で炭焼竈の前に立って煙の立つのを眺めては、淋しいなあと思っておりました。 今年も勘太郎は炭焼竈に楢の木や樫の木を一パイ詰めて、火を …
雪の塔(新字新仮名)
読書目安時間:約11分
玉雄と照子は兄妹で毎日仲よく連れ立って、山を越えて向うの学校に通って、帰りも仲よく一所になって帰って来ました。 或る日、二人はいつもの通り学校から手を引き合って、唱歌をうたいながら …
読書目安時間:約11分
玉雄と照子は兄妹で毎日仲よく連れ立って、山を越えて向うの学校に通って、帰りも仲よく一所になって帰って来ました。 或る日、二人はいつもの通り学校から手を引き合って、唱歌をうたいながら …
若返り薬(新字新仮名)
読書目安時間:約7分
太郎さんはお父さまから銀色にピカピカ光る空気銃を一梃頂きました。大喜びで毎日毎日雀を撃って歩きましたが、一匹も中りません。そのうちに弾丸が一発も無くなりました。 お父様に弾丸を買っ …
読書目安時間:約7分
太郎さんはお父さまから銀色にピカピカ光る空気銃を一梃頂きました。大喜びで毎日毎日雀を撃って歩きましたが、一匹も中りません。そのうちに弾丸が一発も無くなりました。 お父様に弾丸を買っ …
“海若藍平”と年代が近い著者
今月で没後X十年
今年で生誕X百年
今年で没後X百年
ジェーン・テーラー(没後200年)
山村暮鳥(没後100年)
黒田清輝(没後100年)
アナトール・フランス(没後100年)
原勝郎(没後100年)
フランシス・ホジソン・エリザ・バーネット(没後100年)
郡虎彦(没後100年)
フランツ・カフカ(没後100年)