三富朽葉
1889.08.14 〜 1917.08.02
著者としての作品一覧
深夜(新字旧仮名)
読書目安時間:約1分
影と銀の乱れる夜へ 月は死葉を刈り立てる。 (魂は忍び音を聞く。) 虚空の淵に揺られる 星の瞳は鈴を響かす。 (魂は灰を見つめる。)—— 渦巻く雲より覗く 烈しい闇の裸形。 (魂は …
読書目安時間:約1分
影と銀の乱れる夜へ 月は死葉を刈り立てる。 (魂は忍び音を聞く。) 虚空の淵に揺られる 星の瞳は鈴を響かす。 (魂は灰を見つめる。)—— 渦巻く雲より覗く 烈しい闇の裸形。 (魂は …
ピアノ(新字旧仮名)
読書目安時間:約1分
顫へては何処へか咽び入り 跡かたもないメロデイよ、 淡蒼い影を揺かす おまへの指は絶間なく咽び入り、 しなやかな幻にとり縋る。 真白い指の王国は 恣まな圧制を 虐げの歌を掻き鳴らす …
読書目安時間:約1分
顫へては何処へか咽び入り 跡かたもないメロデイよ、 淡蒼い影を揺かす おまへの指は絶間なく咽び入り、 しなやかな幻にとり縋る。 真白い指の王国は 恣まな圧制を 虐げの歌を掻き鳴らす …
冬の歌(新字旧仮名)
読書目安時間:約1分
古家を洩れて 蒼い夕をおとづれる 沈黙の煙の翅。 匍ひ廻る霧の奥に 森や山が闇を語つてゐる。 ほそぼそと銀を乱す 蜘蛛の網の 湿り気を吐く糸目にまつはつて 苦しい死を訴へる羽虫のな …
読書目安時間:約1分
古家を洩れて 蒼い夕をおとづれる 沈黙の煙の翅。 匍ひ廻る霧の奥に 森や山が闇を語つてゐる。 ほそぼそと銀を乱す 蜘蛛の網の 湿り気を吐く糸目にまつはつて 苦しい死を訴へる羽虫のな …
水のほとりに(新字旧仮名)
読書目安時間:約1分
水の辺りに零れる 響ない真昼の樹魂。 物のおもひの降り注ぐ はてしなさ。 充ちて消えゆく もだしの応へ。 水のほとりに生もなく死もなく、 声ない歌、 書かれぬ詩、 いづれか美しから …
読書目安時間:約1分
水の辺りに零れる 響ない真昼の樹魂。 物のおもひの降り注ぐ はてしなさ。 充ちて消えゆく もだしの応へ。 水のほとりに生もなく死もなく、 声ない歌、 書かれぬ詩、 いづれか美しから …
メランコリア(新字旧仮名)
読書目安時間:約1分
外から砂鉄の臭ひを持つて来る海際の午後。 象の戯れるやうな濤の呻吟は 畳の上に横へる身体を 分解しようと揉んでまはる。 私は或日珍しくもない原素に成つて 重いメランコリイの底へ沈ん …
読書目安時間:約1分
外から砂鉄の臭ひを持つて来る海際の午後。 象の戯れるやうな濤の呻吟は 畳の上に横へる身体を 分解しようと揉んでまはる。 私は或日珍しくもない原素に成つて 重いメランコリイの底へ沈ん …
メランコリア(旧字旧仮名)
読書目安時間:約2分
外から砂鐵の臭を持つて來る海際の午後、 象の戯れるやうな濤の呻吟は 壘の上に横たへる身體を 分解しやうと揉んでまわる。 私は或日珍らしくも無い原素に成つて 重いメランコリイの底へ沈 …
読書目安時間:約2分
外から砂鐵の臭を持つて來る海際の午後、 象の戯れるやうな濤の呻吟は 壘の上に横たへる身體を 分解しやうと揉んでまわる。 私は或日珍らしくも無い原素に成つて 重いメランコリイの底へ沈 …
“三富朽葉”について
三富 朽葉(みとみ きゅうよう、1889年〈明治22年〉8月14日 - 1917年〈大正6年〉8月2日)は、日本の詩人である。本名は義臣。
(出典:Wikipedia)
(出典:Wikipedia)
“三富朽葉”と年代が近い著者
きょうが誕生日(12月8日)
きょうが命日(12月8日)
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徳永保之助(没後100年)
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