トップ
>
『ピアノ』
ふりがな文庫
『
ピアノ
(
)
』
顫へては何処へか咽び入り 跡かたもないメロデイよ、 淡蒼い影を揺かす おまへの指は絶間なく咽び入り、 しなやかな幻にとり縋る。 真白い指の王国は 恣まな圧制を 虐げの歌を掻き鳴らす、 薄明りの上に輝いて 裂けて死ぬ光りのなげき。 けぶりのや …
著者
三富朽葉
初出
「文章世界 第五卷第五號」博文館、1910(明治43)年4月15日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約1分(500文字/分)
朗読目安時間
約1分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
揺
(
うご
)
虐
(
しひた
)
何処
(
いづこ
)
恣
(
ほしいま
)
色彩
(
いろ
)
四阿
(
あづまや
)
埋
(
う
)
淡蒼
(
うすあを
)
咽
(
むせ
)
掻
(
か
)
真
(
ま
)
縋
(
すが
)
顫
(
ふる
)
題名が同じ作品
ピアノ
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)