深夜しんや
影と銀の乱れる夜へ 月は死葉を刈り立てる。 (魂は忍び音を聞く。) 虚空の淵に揺られる 星の瞳は鈴を響かす。 (魂は灰を見つめる。)—— 渦巻く雲より覗く 烈しい闇の裸形。 (魂は火を失ふ。)—— いつも地平を逍ふ獣の群よ、 いつも雪の降る …