“裸形”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
らぎょう64.7%
らぎやう17.6%
らけい17.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこから五、六町ほど離れている五十鈴川いすずがわの岩のほとりに、一人の裸形らぎょうの男が、氷を割って、ざぶざぶと水を浴びていた。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
問題の役人が手に取って示したのは、畸形きけい裸形らぎょうの男女を描いた、立川流の敷曼陀羅しきまんだらというのに似ている。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
まったく! 目をみはるまでもなく、つい眼前がんぜんに、高らかに、咽喉のどふくらまして唄っている裸形らぎょうのうちに、彼が最愛の息子利助がいたのだ!
(新字新仮名) / 徳永直(著)
男女混浴……国貞くにさだえがくとまではいかないが、それでも裸形らぎょう菩薩ぼさつが思い思いの姿態をくねらせているのが、もうもうたる湯気をとおして見えるから、与吉はもう大よろこび。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
美しき裸形らぎょうの身にも心にも幾夜かさねしいつはりのきぬ
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
阿羅岐あらき蘇古珍スコチン酒、裸形らぎやうの妖女に溺れつくして狂乱、泥迷に昼夜をわかたねば、使ふに由なき黄金は徒らに積り積るのみ。
白くれない (新字新仮名) / 夢野久作(著)
薔薇色ばらいろ裸形らぎやう——かなしいかな——あるなやみとこ
(旧字旧仮名) / アダ・ネグリ(著)
臥房ふしどなき人の裸形らぎやうの「痛み」、
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
その羅ものの底から、体のうら若い、敏捷な態度が、隠顕出没して、秘密げに解け流れる裸形らけいになつて見えるやうである。
クサンチス (新字旧仮名) / アルベール・サマン(著)
男も女もこの奇異な裸形らけいに奇異な場所で出遇って笑いくずれぬものはなかった。
クララの出家 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
日本画の線と色とは如何いかなる程度まで婦女の裸形らけいを描き得るや。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)