“裸木”の読み方と例文
読み方割合
はだかぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
など云うたぐいかえで銀杏いちょうは、深く浅く鮮やかにまたしぶく、紅、黄、かちあかね、紫さま/″\の色に出で、気の重い常緑木ときわぎや気軽な裸木はだかぎの間をいろどる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ここは江戸表——お茶の水の南添いに起伏している駿河台するがだいの丘。日ごとに葉をもがれてゆく裸木はだかぎは、女が抜毛ぬけげいたむように、寒々と風に泣いている。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
堤には太鼓橋たいこばしになった石橋がところどころにかかって裸木はだかぎの柳の枝が寒そうに垂れていた。
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)