“はだかぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
裸木77.8%
裸樹22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
堤には太鼓橋たいこばしになった石橋がところどころにかかって裸木はだかぎの柳の枝が寒そうに垂れていた。
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
高い裸木はだかぎに、果実のやうに止まつてゐた、鴉の集団を見あげたことがある、どの鴉もみな、あるきまつた間隔の距離に、ひつそりとした沈思を続けてゐるすがたが、いかにも暗示的で可愛らしい。
半町はんちょうばかり往くと桐島のやしきが来た。花崗岩みかげいしを立てた大きな門の上には電燈が光っていた。その電燈の上に裸樹はだかぎの桜の枝がかすかに動いていた。
黄灯 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
来宮様の眼には、路傍みちばたの枯草がみずみずした緑草に見え、黄いろになった木の葉の落ちつくした裸樹はだかぎが花の咲いた木に見えていたのであろう。
火傷した神様 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)