“太鼓橋”の読み方と例文
読み方割合
たいこばし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太鼓橋たいこばしを渡って、中目黒なかめぐろの方へ、田圃たんぼ道を当もなく行くと、昨夜と違って良いお月様に照されて、その辺の風物までが妙に感傷をそそります。
堤には太鼓橋たいこばしになった石橋がところどころにかかって裸木はだかぎの柳の枝が寒そうに垂れていた。
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
車は母衣ほろさえおろすほどだったのが、梅雨期つゆどきのならい、石段の下の、太鼓橋たいこばしかかった、かわいた池の、葉ばかりの菖蒲あやめがざっと鳴ると、上の森へ、雲がかかったと見るや、こらえずさっと降出したのに
縁結び (新字新仮名) / 泉鏡花(著)