“逍”の読み方と例文
読み方割合
さまよ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小屋には寝具、燃料、食糧等備っているので、ここを根拠地として立山へ登ったり、附近の高原をスキーでさまよい歩くのは実に楽しくよいところである。
単独行 (新字新仮名) / 加藤文太郎(著)
ときおりその一家の人達がその庭園の中にさまよったり、その花の世話をしたりしているのを見かけると、私の胸には何とも云いようのない寂しい気もちと
幼年時代 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
痩せ衰へた皮と骨とのからだをささへて、依然、古い家のまはりをうろついてゐた、それは死を賭してもなほ猫は猫の性格と伝説のなかをさまよはねばならないものを持つてゐるらしかつた。
鉄の死 (新字旧仮名) / 室生犀星(著)