“文箱”の読み方と例文
読み方割合
ふばこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鯰入 いやいや、急に文箱ふばこの重いにつけて、ふと思い出いたわしが身の罪科がござる。さて、言い兼ねましたが打開けて恥を申そう。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
多く作るのははし、箸箱、盆、膳、重箱、硯箱すずりばこ文箱ふばこなどのたぐいであります。ここでも仕事の忠実な品は美しさをも保障しております。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
淋しい橋の袂で深編笠ふかあみがささむらいが下郎の首を打ち落し、死骸の懐中から奪い取った文箱ふばこの手紙を、月にかざして読んで居る。
少年 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)