“硯蓋”の読み方と例文
読み方割合
すずりぶた100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男の外国人は側に居る善どんに指さしして、蒔絵(まきえ)のある硯蓋(すずりぶた)を幾枚となく棚から卸させて見た。しまいに捨吉に向って値段を聞いた。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
二階には手炙火鉢(てあぶり)が運ばれた。吸物椀や硯蓋(すずりぶた)のたぐいも運び出された。冬の西日が窓に明るいので女房は屏風を立て廻してくれた。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ただ、銀泥色絵(ぎんでいいろえ)の襖(ふすま)のまえには、蒔絵(まきえ)の硯蓋(すずりぶた)の筆(ふで)が一本落ちてあって、そこにいるはずの咲耶子(さくやこ)のすがたも見えず、お小姓(こしょう)星川余一(ほしかわよいち)のかげも見当(みあた)らなかった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)