“見当”のいろいろな読み方と例文
旧字:見當
読み方割合
けんとう64.5%
みあた11.2%
けんたう8.4%
みあ5.6%
みあて4.7%
あたり2.8%
あて0.9%
みあたり0.9%
みこ0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
約六十キログラムぐらいの重量をのせてとべるほどの大きなものと見当けんとうをつけた、この重量は、連盟員中の最重量者の目方である。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
かの写生文を標榜ひょうぼうする人々といえども単にわが特色を冥々裡めいめいりに識別すると云うまでで、明かに指摘したものは今日に至るまで見当みあたらぬようである。
写生文 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
大使館たいしかん所在しよざいを、かれ明白めいはくにはらなかつた。勿論もちろん招待せうたい意味いみについても、明確めいかくなことはわからなかつた。しかし大凡おゝよその見当けんたうはわかつてゐた。
微笑の渦 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「まあ、途中とちゅうで、この子供こどもがお人形にんぎょうさんをとしたのですよ。いくらさがしても見当みあたらないので、ここまでもどってきました。」
気まぐれの人形師 (新字新仮名) / 小川未明(著)
こんもりとした森があるから、森を見当みあてに彼是れ二十町ばかりもき、又斜崖なだれくだると、森の林の内にちら/\灯火あかりが見える。
停車場側ていしやぢやうわきに立つて車を待つ間、夫人はお鶴の前に近く居ながら、病院のあるといふ場処を大凡おほよその想像で見当あたりを附けて見た。二筋の細い道が左右にあつた。
灯火 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
就きまして貴方に折入っておねがいがございますが、此のお筆さんは今は親の無い身の上で何処どこへ参ると云う見当あてもない事で、親御の御得心の無い者を私の娘に貰いいとも申されませんが
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そをいかにというに他の人は言うまでもなく真淵の歌にも生が好むところの万葉調というものは一向に見当みあたり不申候。
歌よみに与ふる書 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
本庁では琉球か朝鮮の人間の犯行だと見当みこんでいるし、洲崎署では区内の前科者の仕業だとにらんでいる。
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)