“硯筥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すずりばこ87.5%
すゞりばこ12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
基経は姫のひつぎに、香匳こうれん双鶴そうかくの鏡、塗扇ぬりおうぎ硯筥すずりばこ一式等をおさめ、さくらかさね御衣おんぞ、薄色のに、練色ねりいろあやうちぎを揃えて入れた。
姫たちばな (新字新仮名) / 室生犀星(著)
つて光悦作と伝えらるる船橋蒔絵まきえ硯筥すずりばこをみたときも、私はそれを指で押してみたい誘惑を禁じえなかった。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
もう彼女は蚊帳の外にいて、硯筥すゞりばこ料紙りょうし入れから小刀や紙を取り出しながら、始終面白そうに笑いつゞけていた。
十二月大晦日おほつごもりに持行けるが四郎右衞門其日は殊の外勘定に取込居とりこみをり三郎兵衞の來りても碌々ろく/\挨拶あいさつもせず帳合ちやうあひ爲居なしゐたりし所へ三郎兵衞右の金百兩を返濟しければ其儘そのまゝ硯筥すゞりばこの上に置て下女に申付さけさかな
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)