“空隙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くうげき61.8%
すき14.7%
すきま14.7%
あな5.9%
あいだ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もっとも割れ目の空隙くうげきが厚くなるほど、これを充填した血液の水分は蒸発し、有機物は次第に分解変化して効力を失うであろうから
鐘に釁る (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
私は彼の心に何か知ら空隙すきの出來たことを感じた。そして其の空隙を、彼が我々によつて滿たさうとしてはゐないことをも感じてゐた。
我等の一団と彼 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
この財産と、未亡人を狙って女将セレスティンの肥満った心臓の空隙すきまへ入夫して来たのがミニィル・ヴァン・デル・ヴェルド君である。
ロウモン街の自殺ホテル (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
放下ほけたる空隙あなより践外ふみはずして、ひひおおかみあえなくも
鬼桃太郎 (新字新仮名) / 尾崎紅葉(著)
その薄気味悪い肥土をすすりとっていて、たかく懸け垂れている一本の幹があれば、それには、別の茎がなん本となくまとわり抱きあい、その空隙あいだをまた、葉や巻髭が
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)