“朴訥”の読み方と例文
読み方割合
ぼくとつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
朴訥ぼくとつな調子で話り了ると、石津右門はホツと溜息を吐きます。鬼の霍亂くわくらんしをれ返つた樣子は、物の哀れを通り越して可笑しくなる位。
そして、そこに光っているおびただしい眼の中には、どれもこれも、朴訥ぼくとつな誠意があふれて、微塵でも、彼の正体を疑うものはありません。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
坂田省吾というのは、荻窪や阿佐ヶ谷のへんを清浄野菜を売って歩く、色の黒い朴訥ぼくとつな青年で、去年の夏ごろからの馴染みだった。
あなたも私も (新字新仮名) / 久生十蘭(著)