“ぼくとつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
朴訥86.2%
木訥5.3%
樸訥4.3%
冒頓2.1%
墨突1.1%
木突1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、そこに光っているおびただしい眼の中には、どれもこれも、朴訥ぼくとつな誠意があふれて、微塵でも、彼の正体を疑うものはありません。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
木訥ぼくとつの口調で懸命になぐさめ、金内の肩に積った粉雪を払ってやったりするのだが、金内は、そのように優しくされると尚さら心細くなり、あああ
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
貧苦のために痴鈍になったとはいうものの、元来樸訥ぼくとつで優しい気象を彼はもっているのである。
乞食 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
すなわち張遼ちょうりょうを先鋒に、于禁うきん許褚きょちょ徐晃じょこうなどを、三面から三手に分け、城外の敵を一塁一塁踏み破り、ついに夷将いしょう冒頓ぼくとつを討ち取って、七日のうちに柳城を占領してしまった。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
故に無事なるものは午砲を聞きて昼飯を食ひ、忙しきものは孔席こうせきあたゝかならず、墨突ぼくとつけんせずとも云ひ、変化の多きは塞翁さいをうの馬にしんにうをかけたるが如く、不平なるは放たれて沢畔たくはんに吟じ
人生 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
建仁寺、いや、徳玄寺、いけない、さうだ 清源寺! 清源寺裏山の栗林りつりん! 以て木突ぼくとつとなすこと勿れ、汝喚んで何とかなす! にい‼ もう平心だ。よろしいとも、やって来い。
疑獄元兇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)