“にぎわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
97.4%
賑合2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
文反古ふみほごにて腰張こしばりせる壁には中形ちゅうがた浴衣ゆかたかかりて、そのかたわらなる縁起棚えんぎだなにはさまざまの御供物おくもつにぎわしきがなかに大きなる金精大明神こんせいだいみょうじんも見ゆ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
大門際おほもんぎわ喧嘩けんくわかひとるもありけり、よや女子をんな勢力いきほひはぬばかり、春秋はるあきしらぬ五丁町てうまちにぎわひ、おくりの提燈かんばんいま流行はやらねど
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
庭はそのままで完成され、どう動かしようもないのだ、樹木はれて行っても、それはそのまま庭の景色には一向差支さしつかえのないような、他の景色の賑合にぎわいが補っていてくれていた。
生涯の垣根 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
苧殻おがらのかわりに麦からで手軽に迎火むかえびいて、それでも盆だけに墓地も家内やうちも可なり賑合にぎわい、緋の袈裟けさをかけた坊さんや、仕着せの浴衣単衣で藪入やぶいりに行く奉公男女の影や、断続だんぞくして来る物貰いや
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)