“賑々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にぎにぎ81.3%
にぎ/\18.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その夜の団欒だんらんは、水入らずだった。例を破って、食膳は、病妻の枕元に運ばれ、子等をじえて、灯影ほかげ賑々にぎにぎと、一しょに喰べた。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私たちは三人で小舟に乗って、沖合はるかに漕ぎ出して行くと、海は一面に美しくいで、餌をあさる海鳥の啼声なきごえ賑々にぎにぎしかった。
えぞおばけ列伝 (新字新仮名) / 作者不詳(著)
九時頃になつて、東西屋の一団が、賑々にぎ/\しく出て行つてからは、家の中が一段と昂奮と活気とを呈した。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
今歳ことし今日けふ十二ぐわつの十五にち世間せけんおしつまりてひと往來ゆきかひ大路おほぢにいそがはしく、お出人でいり町人てうにん歳暮せいぼ持參ぢさんするものお勝手かつて賑々にぎ/\しく、いそぎたるいゑにはもちつきのおとさへきこゆるに
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)