“歳暮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せいぼ47.9%
くれ41.7%
さいぼ6.3%
せえぼ2.1%
としくれ2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
土地とちにて、いなだは生魚なまうをにあらず、ぶりひらきたるものなり。夏中なつぢういゝ下物さかなぼん贈答ぞうたふもちふること東京とうきやうけるお歳暮せいぼさけごとし。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
何事も何事も自分を相談相手にしてゐた夫は、さぞ歳暮くれの忙しさに手廻りかねてゐるであらう、店の者達の仕着せもまだ整へてなかつた。
四十余日 (旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
殊に歳暮さいぼの夜景の如き橋上けうじやうを往来する車のは沿岸の燈火とうくわと相乱れて徹宵てつせう水の上にゆらめき動く有様ありさま銀座街頭の燈火とうくわよりはるかに美麗である。
水 附渡船 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
わしもまア一寸ちょっとねお歳暮せえぼに上ろうと存じて居りますうちに煩い付きまして、毎年二十八日に上るんでございますが、お歳暮にも御年頭にも出られません、礼が欠けますと何だか気になります
そのお喜びにお歳暮としくれのとりやりも立消えとなりしその代はり、おしめの詮索、玩具の買ひ入れ、御余念もなきその内に、年も明けお枕直しも済みて、奥様は従前の通り御出勤。
今様夫婦気質 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)