“瞥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
べつ86.3%
ちら7.5%
ぢろり1.3%
さら1.3%
ちらり1.3%
1.3%
1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしやうやくほつとしたこころもちになつて、卷煙草まきたばこをつけながら、はじめものうまぶたをあげて、まへせきこしおろしてゐた小娘こむすめかほを一べつした。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
処が彼がちらと何気なしに其巡査の顔を見ると、巡査が真直ぐに彼の顔に鋭い視線を向けて、厭に横柄なのそり/\した歩き振りでやって来てるので
子をつれて (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
娘は煉瓦積む手をめて、男のかほぢろりと見た。もう眼には泪を一杯溜めて居たが、それでも男の跡にいて行つてしまつた。惚れてゐるのだ。
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)
ぷいと立起ツて二階へ歸らうとする………と格子の外にゑてある花屋の籠に、花といふ花が温い眞晝の日光を浴びて、凋むだやうになツて見えるのがさらと眼に映ツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
莞爾にっこり笑って、ちらりと見て
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
余所目よそめたる老夫はいたく驚きてかおそむけぬ、世話人は頭をきて
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その壁辰が帰宅かえって来た——のはいいが、一自分を見るより、つと血相を変えて、いま眼前に立ちはだかったまんまだから、すねに傷持つ身
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)