“小娘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こむすめ71.9%
ちいさいの6.3%
ちひさきむすめ6.3%
こあま3.1%
こいと3.1%
こども3.1%
ちひさいの3.1%
むすめ3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたくしやうやくほつとしたこころもちになつて、卷煙草まきたばこをつけながら、はじめものうまぶたをあげて、まへせきこしおろしてゐた小娘こむすめかほを一べつした。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
もと猿樂町さるがくてううちまへ御隣おとなり小娘ちいさいの追羽根おひばねして、いたしろ羽根はねとほかゝつた原田はらださんのくるまなかおちたとつて、れをば阿關おせきもらひにきしに
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
観人みるひとぐんをなして大入なれば、さるの如きわらべどもにのぼりてみるもあり。小娘ちひさきむすめざるさげ冰々こほり/\とよびて土間どまの中をる。ざるのなかへ木の青葉あをばをしき雪のこほりかたまりをうる也。
決して正眼だの中段などという事はない、唯双方相上段に振上げて斬ろう/\と云う心ですきうかゞう、水司又市もまなこは血走って、此の小娘こあま只一うちと思いましたが、一心った孝女の太刀筋たちすじ
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「こいさん」とは「小娘こいとさん」の義で、大阪の家庭で末の娘を呼ぶのに用いる普通名詞であるが、その時奥畑は妙子のことを「こいさん」と云うばかりか、幸子のことを
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「飛んでもない、女房おかみさん、何ですか、小娘こどもまでが、そんなに心安だてを申しますか、御迷惑でございますこと。」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
もと猿樂町さるがくちやうの彼の家の前で、御隣の小娘ちひさいのと追羽根して、彼のの突いた白い羽根が通り掛つた原田さんの車の中へ落たとつて
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
之を聞きたる小娘むすめは左までに怪しみもせざりし。その容貌にも殊更に思はるゝところはあらざりしとなむ。
鬼心非鬼心:(実聞) (新字旧仮名) / 北村透谷(著)