“元太郎”の読み方と例文
読み方割合
もとたらう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あはれ、兄(あに)の元太郎(もとたらう)は、何事(なにごと)も見(み)ぬ振(ふり)で濟(す)ます氣(き)で、何時(いつも)より却(かへ)つて遲(おそ)くまで野良(のら)へ出(で)て歸(かへ)らないで居(ゐ)たと言(い)ふのに。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
嫁(よめ)はお艷(つや)と云(い)つて、同國(どうこく)一(いち)ノ宮(みや)の百姓(ひやくしやう)喜兵衞(きへゑ)の娘(むすめ)で、兄(あに)元太郎(もとたらう)の此(これ)が女房(にようばう)。束(たば)ね髮(がみ)で、かぶつては居(ゐ)るけれども、色白(いろじろ)で眉容(きりやう)の美(うつく)しいだけに身體(からだ)が弱(よわ)い。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
と云(い)ふ處(ところ)へ、千種(ちぐさ)はぎ/\の股引(もゝひき)で、ひよいと歸(かへ)つて來(き)たのは兄(あに)じや人(ひと)、元太郎(もとたらう)で。これを見(み)ると是非(ぜひ)も言(い)はず、默(だま)つてフイと消失(きえう)せるが如(ごと)く出(で)て了(しま)つた。
一席話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)