“郁太郎”の読み方と例文
読み方割合
いくたろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その晩、炉の前で、数え年四歳よっつになる郁太郎いくたろうを、その巨大な膝に抱きあげている与八に向って、お松が、こんなことを言いました
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
益斎は時に年三十二。妻磯貝いそがい氏貞との間に既に三人の子があった。伯は通称郁太郎いくたろう後に貞助また九蔵。名は監、字は文郁、号を毅堂きどうという。しかしこの年にはまだ十一歳の小児である。次は女子某。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
与八と郁太郎いくたろうを除いた武州沢井の机の家の留守の同勢は、あれから七兵衛の案内で、無事に洲崎すのさきの駒井の根拠へ落着くことができました。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)